早朝、破水かもと言うので少し様子を見ていた。
しばらくしてやっぱりいつもと違う、というので病院に電話し相談したところ、すぐに来てくださいとのこと。
調べてもらうと、やっぱり破水していたようだ。
このまま入院になります、たいていはこれから24時間以内には陣痛が始まります、と説明を受けた。
先に陣痛が来るものと思いこんでいたし、予定日より3週間以上も前のことだったので、気持ちの準備ができていない。
ただ、そんなことはおかまいなしに状況は進んでいく。
この時点ではそんなに痛みはないようだった。
陣痛室は他に誰もいなくて静かだった。
夕方になってくると痛みが増してきて、そろそろなのか？と思ったが、診てもらうとまだまだとのこと。
痛みにより力むと骨盤が広がらないらしい。
意識して力を抜けるように前に教わった呼吸法を試みる。
自分のできることと言えば、さすってあげたり、一緒に呼吸法をしたりするくらい。
人によっては、一度陣痛が来ても遠のいてしまって再度陣痛が来るのを待たなくてはならなくなるらしい。
夕方から夜にかけて痛みが増してきているのでそれはなさそうだったけど、出産まであとどれくらいこの状態が続くのかがわからない。
この時間帯は陣痛室はいっぱいで、あちこちから痛いだの言葉にならないうめきだのが聞こえてきた。
長丁場になるかな？と思って少し休憩を入れて戻ってみると、助産師さんからもうすぐお産ですよ、と言われる。
あまりに急に進んだのでまたもや状況の整理ができない有様だった。
こんなことなら休憩を取らずに一緒にいてあげれば良かったと後悔しつつ様子を見に行ってみると、かなり痛そうな感じ。
これが病気や怪我なら痛み止めや麻酔を使ってつらさを緩和できるんだろうけど、出産の場合、そうはいかない。
人によって表現は違うけど、今まで味わったことのないような痛みのようだ。
分娩の準備が整い分娩室に入った。
日付が変わる前の時間で、スムーズに行けば30分くらいで生まれるらしい。
立ち会い出産にはしなかったが、今までのつらそうな状況を見るとやっぱり立ち会った方が良かったかと悔やまれる。
とはいえ、してあげられることは何もないんだけど。